記憶が曖昧だと、作成するにも時間がかかる上に内容も悪くなる。さらにはリミットが迫ればミスも多くなるものだ。こんな状態でお客様が満足する提案書は作成できない。

 住宅営業にとって提案書作りは本来、楽しいものであるはずだ。しかし、時間がたてばたつほど作成に時間がかかり苦しむことになる。せっかくの楽しい仕事が苦行に変わってしまう。

 お客様は「素敵(すてき)なマイホームに住みたい」と夢を膨らませている。そこへ、平凡な提案書が提出されたらどうだろう?もしくは要望が抜けていたりしていたら…。見た瞬間に「あぁ、この程度ね」とガッカリするのは明白だろう。

 ライバル会社がいれば当然競合負けするし、単独指名だとしても「今回は話を進めないでおこう」となるものだ。これではいくらがんばって提案書を作成したところで、一向にチャンスはつかめない。

商談中に
お客様と一緒に考えるようにした

 もっとも、私はダメ営業マンを7年間味わった後、幸いにもトップ営業マンになることができた。ダメ営業マン時代は1日に1件か多くても2件の商談だったが、トップ営業マンになってからは1日に4件、5件と大幅に増えたのだ(※筆者がトップ営業マンになったきっかけなどについては、過去記事「訪問・電話なしでトップ営業マンになれる効果絶大な方法」参照)。

 こうなると“後でまとめて提案書を作成する”といったことが困難になる。複数のお客様から要望を聞いているうちにゴチャゴチャになってしまうからだ。

 そこで私は、商談中にお客様と一緒に案を考えるようにした。やはりその場でまとめた方が楽しく、しかもいいものができる。その場で完成することもあるし、完成しなくても商談直後にすぐに形にした。記憶が鮮明なため、ストレスなく作ることができた。

 こうなれば提案書の精度は上がる。時間が大幅に短縮される上にお客様の満足度も上がった。こうしていい循環になったのだ。

 打ち合せした内容をその場で形にする。これは他のことでも応用できる。

 ある研修の打ち合わせをしたときのことだ。営業マンの方のいろいろな悩みを聞いて頭の中で内容を構築していた。その日は時間があったので、近くのカフェで仕事をすることになった。先ほど聞いた内容をすぐにパワポにまとめた。

 さっき聞いた内容ということもあり「こんな短時間でできるのか!」と自分でも驚くほどの時間でいい資料ができたのだ。