人材紹介会社が転職希望者と面談するときには、「何をやりたいのか」を徹底的に尋ねる。キャリアプラン、人生プランが明確でないと、紹介会社も自信を持って紹介できないからだ。当然ながら、そうしたプランは希望者それぞれによって異なる。仕事の内容や希望年収はもちろんのこと、通勤時間や家庭の事情も千差万別だ。転職とは、無数の希望者と求人企業とをジグソーパズルのように当てはめていくものなのだ。だからこそ、多くの情報を持っている紹介会社を介して活動をおこなうことで、より労少なくしてよい縁と出会うことができるといえる。

 現在では、ほぼすべての紹介会社がホームページを持っているので、それを閲覧しながら、どんどん相手企業についての問い合わせメールを送ってほしい。また、企業は今、あらゆる業務のデータベース化を急速に進めている。採用についても、学歴、職歴、さらにはTOEICの点数といった条件をデータに入れて、それを書類審査の際に使用する会社が増えた。こうした書類審査を通過するのは年々難しくなっており、例えば、「TOEIC800点以上」といった条件を満たしていない項目が1つでもあれば、この段階で落とされてしまうのだ。

 こうしたデータの壁を突破するためにも、個々の転職希望者に合わせたサポート体制を整えている人材紹介会社を利用すべきだろう。現在は各紹介会社も膨大なデータベースを持っており、非常に手広い案件を紹介できるようになっている。信頼できるよい紹介会社に巡り合えれば、納得のいく転職にぐんと近づくことになる。

 相談先の紹介会社を選ぶ基準は、前述した通り、とにかく「面倒見がよくて親切なところ」である。希望者の話をよく聞き、人生プランをしっかりと把握したうえで企業を紹介してくれる会社は、頼もしいパートナーとなるだろう。

 さらに、先に「求人サイトへの登録は2社まで」と述べたが、紹介会社についてはそれより多い10社ほどに登録することをおすすめする。それでもその10社のうち、本当に面倒を見てくれるのは3社ほどだと思っておいたほうがいいだろう。

 ここで重要なのは、人材紹介会社は本質的には求人企業のために人を探して報酬をもらっている、という点だ。転職希望者のために仕事を探してくれる存在ではないということを、頭に入れておく必要がある。最近は紹介会社のほうも、「あなたのために会社を探します」といったPRをしているところがあるが、それはいい候補者を集めるための戦略である。あくまでも転職を希望する本人が、自分のために、紹介会社を利用して仕事を探すという基本事項を忘れないでほしい。