安倍政権はこのまま
人気取り政策に走るのか

 固定価格買取制度(FIT)、働き方改革、一億総活躍、幼児教育無償化、キャッシュレス――。これらは新原氏が手掛けた政策である。いずれも政権が“目玉”として掲げた華やかなものばかりだ。

 極めて地味で、安倍政権には邪魔もの扱いであるエネルギー政策も経産省は所管している。来年には中長期的なエネルギー政策の指針となる「第6次エネルギー基本計画」の策定作業に入る。

 地球温暖化を防ぐべく、世界は低炭素化社会、脱炭素化社会へ舵を切っている。特に欧州では地球にとって優しいクリーンな電気自動車や再生可能エネルギーの拡大に向けた具体的な目標を掲げて、政策を推し進めている。

 石油や天然ガスなどの資源に乏しい日本のエネルギー政策はどうあるべきか。

 原子力発電所はもちろん、石油のあり方などエネルギー政策は、自動車産業をはじめ、日本のあらゆるものづくり産業の出発点である。

 人気取り政策だけではなく、国の根幹であるエネルギー政策から逃げずに向き合うことが本筋である。

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