良い社会をつくることも 営業の仕事だ
Photo by Masato Kato

アサヒ、キリン、サントリーに次ぐ、ビール業界4番手のサッポロビール。国内ビール消費量の減少に歯止めがかからない中で、メインブランド「黒ラベル」が伸び続けている理由は何か。高島英也社長を直撃した。(高島氏の高の文字は正式にはハシゴだか)(聞き手/ダイヤモンド編集部 山本興陽)

ビール再強化宣言で社員が本気に
若い社員が会社を変えた

――業界4位ですが、国内のビール消費量が減少する中で、ビール事業が好調です。

 メインブランドの「黒ラベル」が4年連続で伸び続けていて、今年も絶好調。これは、2010年から取り組んでいる「ビール再強化宣言」の成果が出ています。

――社内にはどのような変化があったのですか。

 10年に再強化宣言をするまでは、黒ラベルに注力すると言っても、社員はいつも疑心暗鬼でした。

 アサヒ、キリン、サントリーに次ぐ4番手というマインドが常にあり、競争が激化する中で、他社に勝ち目がないと感じていたのです。

 そこでビール再強化宣言に当たり、これまで行ってきた施策を検証すべく、昔の広告を並べました。すると1985年、米国で日本製ビールのシェアで1位になった頃、「世界がうまいと言い始めた」という広告を打っていて、自信に溢れていた。ただ同時に競合を意識し始めた結果、足元の数字を気にするようになり、自信を失っていたことも分かったのです。

 それが、再強化宣言によって、「黒ラベルを売るんだ! やるんだ!」と現場が本気になった。特に若い人間たちが奮闘しました。

 例えば非常にシェアが低い関西のスーパーマーケットで、とある営業マンが「黒ラベルを棚に並べてくれ」と猛烈に提案しました。すると、商品を扱ってもらえ、爆発的に売れ始めました。こうした良い流れが広がっていったことも大きいですね。