ディープテックで行こう!医療企業編2
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病を克服したい。健康で長生きしたい。人類にとって最も基本的な願いに、先端研究とビジネスが取り組む。特集「ディープテックで行こう!」(全14回)では、#5~7の3回にわたって「医療」分野で注目の「ディープテック」を紹介する。#5に引き続いて、#6は同分野の注目ベンチャー11社のうち6社をお届けしよう。

>>「医療 注目ベンチャー企業1~5」掲載の特集#5から読む

「週刊ダイヤモンド」2019年10月26日号第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

医療 注目ベンチャー企業6
【サイキンソー】
腸の見える化で日本人を健康に

 人間の腸内には大腸を中心に、100兆~500兆以上の菌がいるという。大腸にいる菌といえば、不潔で不要なもののように思いがちだが、近年の研究では、腸内細菌が体調や疾病の発症に関係していることが明らかになっている。この細菌の集団=腸内細菌叢(腸内フローラ)の状況を可視化するのが、サイキンソーの事業だ。

個人向けのマイキンソーと法人向けのサービス
個人向けのマイキンソー(左)のほかに、法人向けのサービス(右)もある

 主力は個人向けの腸内細菌叢検査サービス「マイキンソー」。ごく微量の便を遺伝子解析し、腸内細菌のDNA情報を基に細菌の種類や比率を明らかにする。結果は利用者に提供されるとともに、細菌DNAのビッグデータとして同社が蓄積。創業5年ですでに、世界最大級の腸内細菌データのライブラリーを保有している。このデータを生かして、まだ十分に解明されていない細菌叢のメカニズムに長期的に迫っていく。

 サイキンソーの竹田綾取締役は、「生涯基本的に変わらない遺伝子とは異なり、腸内細菌の状況は食事や健康状態で変化する。定期的に調べることを健康チェック法として定着させたい」と語る。医療機関向けサービスも展開しており、企業の定期健診の検査項目に入ることが足元の大きなビジネスターゲットだ。