――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」***イラン革命防衛隊のカセム・ソレイマニ司令官の命の値段は1バレルにつき何ドルだろうか。米軍の空爆でソレイマニ将軍が死亡したことを受けて、3日午前に金融市場で大雑把な試算が飛び交った。昨年9月にサウジアラビア東部アブカイクの主要石油施設がイランまたはイランの指示を受けた勢力に攻撃を受けた直後とは違い、産業界の手元には司令官殺害前と同量の石油があった。それにも関わらず、ブレント原油先物価格が4%余り急騰するなど、市場の反応は日量500万バレル程度の石油生産が失われたサウジの攻撃と同じようだった。今回の空爆が波紋を呼ぶのは必至だが、市場の反射的な反応は、理論上は常に石油にとって強気の結果をもたらす中東発のニュースが長年続いたことに条件づけられたものだ。だが、逆に相場を押し下げるような反応をしてはいかがだろうか。