ゴーン熱弁会見、TV中継されなかった「矛盾点」を米紙が追及【WSJ3分解説】Photo:Bloomberg/gettyimages

米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の注目記事を短時間でまとめ読みできてしまう「WSJ3分解説」。今回はレバノン、ベイルートで1月8日に開催された日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告の逮捕後初会見を取り上げます。世界のお尋ね者になったゴーン被告の会見を、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」はどう報じたのでしょうか。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

2時間半に及んだ
日本司法批判と潔白主張

 金融商品取引法違反などの容疑で逮捕され、保釈中だった日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)。年末に、海外渡航禁止という保釈条件を無視して違法に出国し、トルコ経由で自身のルーツでもあるレバノンに逃れました。

 逃亡が発覚してから8日後の1月8日(水)、レバノンの首都ベイルートで、2018年11月に逮捕されてから初めての記者会見を開きました。

 米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」もこの世界的ビッグニュースを早速報じています。

●「ウォール・ストリート・ジャーナル」より
>>ゴーン被告、逃亡後初会見 日本の司法当局を批判

 記事にあるように、会見では一貫して「金融商品取引法違反などに関してあらためて無実を主張した上で、自身の失墜の原因は日産幹部と日本の検察当局にある」と主張しました。

 加えて、「時に毒づき、身ぶり手ぶりを交えながら検察と日産経営陣を非難」。約2時間半にわたって自説を繰り広げました。