「とにかく合格したい!」「成績を上げたい!」と目標を持って勉強に励んでいても、こんな悩みにぶつかるでしょう。「続かない!」。どんなにいいやり方を手に入れたとしても、続かなければ意味がありません。勉強とは「すべり台」です。勉強ができる人は階段をささっと駆け上がって、一気にすべるイメージを持っています。それが「学びの自動化」です。すべり台に「すべって楽しむおもしろさ」と「勝手に進むラクラク」があるように、勉強も始めたら止まらなくなるのです。
『偏差値95の勉強法 頭のいい人が知っている「学びを自動化する技術」』には、「没頭力(自らのめり込む)」「論理力(文脈で考えられる)」「記憶力(つながりで覚えられる)」が同時に手に入る勉強法を収録。さらに「没頭力」を発揮することで、「最短で結果が出る」「1日が27時間になる」「努力を努力と思わなくなる」のです。勉強にハマる要素は、たくさんあります。学びの楽しさを実感し、目標を達成できる勉強法を手に入れてください。

「東大生vs京大生」対決で見た<br />勉強ができる人の「没頭力」Photo: Adobe Stock

人がハマっていることを
「やらない」のはもったいない

 以前、『さんまの東大方程式』(フジテレビ系)というテレビ番組に出演しました。そのときのテーマは、東大生と京大生が対決するというものでしたが、変わったものに熱中している人たちと出会いました。

 京大医学部ながらボディビルにハマっている人、ふんどしのよさに目覚め、京大でふんどし同好会を立ち上げた人、生き物が好きで新種まで発見してしまった東大生……。

「勉強に没頭している人は、ほかのものにも没頭しやすいんだな」と思ったのと同時に、どんなものにも人を没頭させるほどのおもしろさがあることを感じました。

 そもそも「没頭ってどういう感覚なのかわからない」という人は、だまされたと思って、人が熱中していることを自分でもやってみることをおすすめします。

 さすがにふんどしをつけるのは極端かもしれませんが、ほかの人がそこまで没頭しているものをやらないのはもったいないと私は考えます。そこに、没頭する感覚の手がかりが必ずあるからです。

 没頭する対象は、漫画でもアニメでも何でもかまいません。たとえ自分は没頭できなくても、おもしろさの片鱗に気づくだけでもプラスになります。

 いろいろなものにトライしていくなかで、自分が没頭できるものが見つかればそれに越したことはありません。あとは没頭の感覚を勉強に転用するだけです。

 私の受講生で、英語が苦手な高校生がいました。

 その子はライトノベルが好きだったので、中学生でも読めるような簡単な文体で書かれた童話を原書で読むようにすすめてみたところ、すでに内容も知っているからか、抵抗なく読めるようになりました。

 読書をするときにクセのようにやっていた、わからない表現を調べる作業を原書を読むときにもやり始め、どんどん難しい文章も読めるようになっていった結果、第一志望の大学に合格することができました。読書に没頭する感覚が英語に活かされたのは言うまでもありません。

 そして、勉強にも読書と同じようなおもしろいポイントがあることに気づいたからこそ、成果を出せたのです。

「ニワトリが先か、卵が先か」ではありませんが、没頭するからこそおもしろさに気づくことができ、おもしろさに気づいたからこそ没頭できるのです。

 この感覚をつかんでしまえば、もうこっちのものです。これまで何かに没頭したことのある人は、必ず勉強にも没頭することができます。その「何か」は、本当に何でもいいのです。

 また、「とくに何にも没頭したことがない……」という人も、安心してください。まずは、周りの誰かが大好きで没頭しているものを片っ端からやってみましょう。何かしら、没頭できるものが見つかるはずです。それでもピンとくるものがないと思った人。大丈夫です。本書には、勉強に没頭する方法がちりばめられています。まずは勉強で、あなたの最初の「没頭」をつくりましょう。