ワーク・ライフ・バランスは
一様ではないはずだ

「OKAN」という会社は、「ワーク・ライフ・バランス」ならぬ「ワーク・ライフ・バリュー」という考え方を提唱している。要は、ワーク(仕事)とライフ(日常生活)の間で、もっともバリュー (価値)を感じるポイントを一人ひとりが見つけ、それを最優先にしてワークとライフを組み立てていこうというものだ。

 このワークとライフの配分比率は人によって異なる。ぼくだったら独身だし、完全にワーク寄りなのでワーク:ライフは9:1だ。しかし、毎日必ず定時の7時に帰りたい、2:8でライフ寄りの人もいる。6:4で仕事寄りの人もいるし、3:7でライフ寄りの人もいる。それぞれの人にベストな黄金比があり、一様ではない。「労働の多様性」ってきっとこういうこと。

「働き方改革」の名のもとに、ワーク・ライフ・バランスという画一的な考え方で、個人の自主性を圧迫するような仕事の仕方は、結果としてそこらへんのブラック企業よりもずっとブラックになってしまう。働く人の気持ちや事情に寄り添わない、政府と企業の体面のための「働き方改革」なんて、クソだ。

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