そんなわけで多少なりともお金に余裕があれば、例えば貧乏学生時代より出会いの幅が増えたり、デート相手から好感触を得たりできる可能性は高い。
抑制的に言えば、愛はお金で買えないかもしれないが、愛を育むチャンスや愛と出合うチャンスはお金で買えるし、場合によっては何かの欠点を補って愛に辿り着くための栄養補助食品くらいには当然なる。
ほどよい経済力に後押しされて、自分より下半身の若々しさや肌ツヤで勝るような若い男には到底できない良い思いをしているオジサンたちは実際にいるし、男が夢見るタイプの女性を連れていることも結構ある。
にもかかわらず、なぜか嫌われがちなお金持ちというのも結構な割合でいる。
嫌われて構わない、というタイプなら別にいいのだけど、往々にしてそういうタイプの人が嫌われているわけではない。
本人として不幸せそうだったり、実際そんな愚痴をこぼしていたり、少なくとも愛やモテを求めているのに手に入っていないという人が少なくない。
モテの条件として顔や性格をしのぐほど時に重要視されるお金があるのに嫌われる。
お金持ちを差し引いても許せないほどブサイクなのか?お金で補いきれないほど性格が壊滅的に悪いのか?
私にはどうもそうは見えないのだ。
むしろ、普通であれば加点ポイントとなるお金が、彼らにとってはモテを半減させる働きをしているようにすら見える。
それほど悪人に見えなくとも、何故だか陰で「お金しかない」とか「お金で威張ってる」とか「お金目当てしか寄ってこない」と言われているオジサンは確実にいるのだ。
もちろん彼らが嫌われるのは、どうしても許せないほどブサイクだとか、100年の恋が冷めるほど体臭が臭いとか、そういったシンプルな要因があるわけではなく、複合的な理由によるものだ。
どういった要素が複合すると、クスリであるはずのお金が毒にもなるのか。そこにはいくつかパターンがある。