2021年卒学生は6月1日の大手企業の面接開始を控えて就活真っただ中だが、早くも22年卒学生向けインターンシップのエントリー情報が公開され始めている。とはいえ、新型コロナウイルス感染防止の観点から、今年は例年のようにインターンシップが実施されるのか不安に思っている学生も少なくないだろう。そうした中で、いち早くオンラインインターンシップを行い、多くの学生の注目を集めたのが「ピクシブ」だ。(ダイヤモンド・セレクト編集部 林恭子)
3日間のインターンシップを
全日程オンラインで実施
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、21年卒学生の就活ではWEB会社説明会やWEB面接など、ビデオ会議システムを活用する「オンライン就活」が激増した。さらに22年卒学生は、「オンラインインターンシップ」への参加が当たり前になるかもしれない。
イラストや漫画を中心にしたソーシャルネットワークサービス「pixiv」を運営するピクシブが、5月4日から6日までのゴールデンウイーク期間に計3日間のオンラインインターンシップを実施した。今回はプロダクトマネージャー、出版社営業、マーケターなどのビジネス職が対象で、メンターの力を借りながら「ピクシブの全てを使って創作活動を盛り上げる企画を立案する」のがテーマだ。
「コロナによって学校が休校になっている中で、当社でも学生に何か提供できないかと考えていた。そして、オンラインの強みを生かしたインターンシップをいち早く行って知見を得たいと思い、4月上旬に急遽開催を決めた。募集期間は9日間ととても短かったが、多数の応募があり、その中から5人の学生に参加してもらった」(コーポレート本部 人事 村松花帆氏)
3日間のインターンシップは、以下のスケジュールで行われた。
1日目:ピクシブやサービスの説明、環境設定、資料の作り方など座学、企画立案の開始
2日目:企画立案、参加者+メンターによるビデオ会議での座談会
3日目:企画立案、企画内容の発表
この数カ月で、WEB会社説明会や面接を実施する企業は増えているが、インターンシップまでオンラインで行うことが可能なのか、疑問に感じる人も多いだろう。しかし、今回のインターンシップでメンターを務めたpixiv運営本部プロダクトマネージャーの北島彰太郎氏は、「オンラインにはオンラインならではの強みがある。移動の必要がないのはもちろん、1対1のコミュニケーションを深められたり、空間の制約がなかったりというメリットを感じている」とその可能性を語る。