ネット取引とキャッシュレスは
金融の意思決定においても有益

 筆者はインターネット証券に勤務しているので、この問題に関しては利害関係がある。従って、読者は「疑いながら読んでほしい」のだが、人と直接接触することによるウイルスの感染リスクを避けることと共に、金融の意思決定における「他人の影響」を避けるために、銀行取引や証券取引、保険、金融に関する相談などを、できるだけネット経由で行うことをお勧めする。

 銀行取引では、取引銀行のダイレクト取引などと称するネット取引をできるだけ利用するといい。24時間使えるし、振り込みなどの手数料が安くなる場合もある。また、銀行をネットで主に利用すると決めると、ネット銀行は便利だ。加えて、金利やポイントなどで有利な場面が多い。既存の銀行と同様に「1人、1行、1000万円」の限度を守りながらがいいが、この機会に利用を開始してみてはどうか。

 ネット証券の最大の長所は、セールスマンと接触しなくて済むことだ。これまで、人間に直接相談できないことや、お金と証券のやりとりがネットで行われることが頼りないと心配され、短所とされることが多かった。しかし、セールスマンと接触しない方がお金ははるかに安全に扱えるし、何と言ってもお金と証券のやり取りはネット経由の方が清潔だ。

 清潔でいえば、日頃の買い物も含めて、キャッシュレス決済の使用を増やすようにするべきだ。決済手段を少数に絞って、記録を家計の管理に役立てる方法を身に付けるとさらに良い。

 投資教育の場では「お金は決して汚いものではありません」と教えるのが定番の項目の一つだったが、衛生的には、現金が汚いことを否定できない。

「お金は『単なるデータ」なのだから、これに過剰な思い入れを持たずに淡々と合理的に扱うのがいい」。そう教えるように方向転換するのが新しい投資教育のあり方として適切なのかもしれない。