定年を迎える人にとって、その後の人生に期待が膨らむ一方で、老後のお金問題に頭を抱えているという人も多いはずだ。どうお金と向き合えば、不安を解消できるのか。専門家に意見を求めた。
「老後の不安で大きいのは『お金』です。今まさにコロナ禍のなかにいますが、定年後、年金収入だけで生活が成り立つのか。将来、病気や介護が必要になったときの医療費や介護費は、今の貯金で足りるのか。わからないから不安に陥るのです」
そう指摘するのは、『定年前 50歳から始める「定活」』(朝日新書)の著者で、経済コラムニストの大江英樹さん。
60歳以降の定年後、希望すれば65歳まで会社に残って働ける。今年3月31日には「改正高年齢者雇用安定法」が成立し、来年4月から、70歳まで雇用を延長できるようになった。
しかし、会社員は役職定年を迎えると、会社によって年収がダウンしたり仕事内容が変わったりすることがある。