近年、企業による社員待遇の向上が続いている。人手不足や物価の上昇など背景は複数考えられるが、なにより、企業が成長するためには年収アップで人を引き付ける必要がある。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、最新のデータを反映した3年後の年収を大胆予想。特集『【最新版】3年後の予測年収1355社ランキング!全30業種で「勝ち組」はどこだ?』の#2では、銀行業界の予測年収を独自に推計し、全24行ランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部・山本輝)
増加と減少の明暗がくっきり!
「1000万円超え」から脱落するのは?
金利上昇を背景に、近年は業績の急回復を続けてきた銀行業界。昨今でこそ、コンサルティング業界や商社の陰に隠れがちだが、“高給取り”の元祖といってもいい業界だ。年収が1000万円を超える銀行は珍しくない。
では、3年後に勝ち組となるのは、どの企業だろうか。ダイヤモンド編集部では、統計専門調査会社の協力の下、2024年3月期までの実績値から3年後となる26年4月期~27年3月期の年収を大胆予想した。
試算対象としたのは、銀行業界の主要24行だ。年収が業績などに連動することを前提に、各社の公表資料を用いて重回帰分析による予測モデルを作成、アナリストによる業績予想のコンセンサスデータを当てはめて試算を行った。
その結果、3年後の年収は14行が増加、10行が減少と明暗が分かれた。
特に目を引くのは「1000万円超え」の減少だ。24年時点では、1000万円超えは7行あるが、3年後には4行に減ってしまう。“未達”の憂き目に遭う3行の中には、実は「あるメガバンク」も含まれている。果たして、それは一体どこなのだろうか。
さらには、りそなホールディングス(HD)がメガバンクの水準に接近するという試算結果になったが、金額はどれほど増えるのだろうか。
メガバンクに地方銀行、信託系、あおぞら銀行にゆうちょ銀行やセブン銀行……。主要24行の3年後の年収はどれくらい増えるのか?一挙に見ていこう。