本当に役立つインターンシップを
選ぶための2つのポイント

 このように、さまざまなインターンシップ先の企業を探す方法があることが分かったが、どうやって応募する企業を選べばいいのだろうか。

 インターンシップと一口に言っても、実際には、(1)仕事研究、(2)インターンシップの2つに分けることができる。(1)仕事研究は1~3日で行われるものが多く、実際の仕事体験というよりも講義やセミナーを通じて知識をレクチャーする「業界研究」につながるものが多いので、申し込む場合はその点を理解してからにしよう。

 では、本当にキャリア形成に役立つインターンシップを選ぶ際にはどんなポイントを重視すればいいのか。エン・ジャパンが展開する新卒学生向けスカウトサービス「iroots」事業部長の近藤翔太氏は、2つのポイントを挙げている。

「1つは、選考を経て、なるべく期間の長いインターンを選ぶこと。こうしたプログラムの方が得られるものも多い。もう1つは、現場の社員と一緒に働けるプログラムかどうか、ということ。企業からすれば、人事部だけで完結できた方が楽で、特に今はコロナの影響で現場社員を巻き込むのは難しい。だからこそ現場社員と一緒に働けるインターンは貴重で、いい経験になるはずだ」

高倍率のインターンシップも!
選ばれる学生になるには?

 応募するインターンシップを決めたとしても、残念ながら必ず参加できるとは限らない。応募者が殺到する企業では、通常の採用と同様に、エントリーシートの提出や面接などを通じて選考が行われることがあるからだ。ある21年卒学生によると、「人気企業のインターンシップに参加するのは、内定を取るよりも難しい」という。

 また、今年の夏(8~9月)はインターンシップを実施する企業数が、昨年よりも減少する可能性がある。コロナの影響によって21年卒学生の採用選考が長期化し、22年卒学生のインターンシップを準備する時間がなかったり、22年卒学生の採用実施の有無を改めて検討したりする企業も増えているためだ。

「学生はインターンに行きたいけれど行けない状態になる可能性がある。限られたパイを奪い合う状況になるのではないか」(近藤氏)