では、競争が激しくなると考えられる中で、インターンシップ選考を通過する学生になるにはどのようなポイントを押さえればいいのか。

 まず1つ目が、自己分析をすることだ。

「3年生の夏の時点では、就活の軸をそこまで明確にする必要はないが、自己分析を通して人生を振り返り、自分の志向などを確認してみるといいだろう」(マイナビ編集長・高橋誠人氏)

 2つ目が、自己分析を踏まえた上で、選んだインターンシップに参加する目的を明確に、分かりやすく説明できるようにすることだ。

 インターンシップへの参加が当たり前になる中で増えているのが「やっておいた方がいいんでしょ」という気持ちで参加する学生だ。しかし、そうした態度で臨んでいると、インターンシップ選考ではそれが垣間見えてしまい、合否に大きく関わってしまう。

「企業への志望動機などを伝えるにはまだ早いタイミングなので、それを準備する必要はない。ただ、なぜ参加しようと思ったかをしっかり言語化し、分かりやすくエントリーシートや面接で説明できるかどうかは、インターンシップ選考において重要な要素になるだろう」(ディスコ キャリタスリサーチ上席研究員・武井房子氏)

 最後に3つ目は、業界を絞り込み過ぎず、視野を広く持つことだ。前述したように、今年はインターンシップを実施する企業が例年よりも減る可能性もあり、この時点で志望業界を絞り込み過ぎると、インターンシップ選考でも、その後の就活本番でも苦戦を強いられることになる。インターンシップを業界研究のできる機会ともとらえて、さまざまな業界や企業に目を向けてほしい。

 こうしたポイントを押さえてインターンシップに応募したとしても、受け入れ人数が少ないために、選考に落ちることもあるだろう。しかし、インターンシップ選考で落ちたとしても、その後の本番の選考で、見事内定を獲得したという学生は少なくない。

 まずは合否を気にすることなく、前向きにさまざまな企業のインターンシップ参加に向けて行動してみてはどうだろうか。