この8月30日に生まれた子どもというのは、実はバフェット氏のことだ。今年でちょうど90歳になる。

 最悪のシナリオについて、彼はこう語った。

「最悪のシナリオの1つは、いくつかの州のグループが別の州のグループと戦争を始めることです。それは、大恐慌の時代にも起こり得たかもしれないし、今でもある程度はそういうことが起こるかもしれません」

バフェット氏が想定する
最悪のシナリオ「ゼロの掛け算」

 彼はかなり最悪のシナリオを想定していることが読み取れる。「ゼロの掛け算」のたとえ話で、最悪のシナリオに備える理由を語ってくれた。

「文字通り最悪のケースとは、何か1つのことがうまくいかなかった場合だけでなく、他のことも同時に起きること。最初の出来事に由来していようがしていまいが、ひっくるめて、最悪のケースを考えるようにしています。

 今何年生で習うのか、恐らく私が学校に行っていたときより早いのでしょうが、5年生か6年生でゼロの掛け算を習うでしょう。色々な数字にゼロをかけても、ゼロがひとつあるだけで、答えはいつもゼロになるわけです。

 宇宙の一生で、一度しか起こらないだろうと言われるものがあるとしましょう。でもそんなことがひと月に2~3回起こったら、破産してしまうわけです」

 ここまでの最悪のシナリオを考え用心していると確かに今、株を買えないことも理解できるだろう。一般の投資家もぜひ参考情報としてほしい。

 彼は今回のコロナ問題に関しては、FRBを絶賛している。パウエル氏は歴史上で最も優秀なFRB議長の1人だと褒め称え、それにより市場は崩壊せずに済んだという。しかし彼はこうも語った。

「私達はFRBに頼るつもりはありません。FRBが満足のいく政策をとれなくても大丈夫なように、常に備えています」

 FRBさえも信用しないというのだ。