テレワーク下の部下育成ポイント(2)
能力を高める「トレーニング」

 ゴールが設定できたら、次に重要なのは、そこに部下を導く方法論を組み合わせることだ。先述の通り、育てるとは、突き詰めれば「ゴールに向けて、能力と意識を高める」ことであった。先に「能力を高める方法」を考えよう。

 能力は経験の積み重ねでも高まるが、テレワーク下で、新入社員や若手社員に、いきなり仕事を与え、任せるわけにもいかない。同じオフィスにいれば、ある程度部下の行動が見えるため、最初は仕事を任せておいて、適切なタイミングで支援するということも可能だ。しかし、テレワーク下では行動が見えず、単に放置してしまうことになりかねない。

 そこで、先にある程度、その仕事の対応能力を高める指導をしておいた上で、「部分的に任せる」というアクションが必要になる。

 能力を高める指導法は「トレーニング」と呼ばれるものだ。進め方は「やってみせ、説いて聞かせ、させてみて、フィードバックし、見届ける」という流れになる。できれば、この指導はオンラインではなく、限定された出社日に行いたいが、オンラインでも可能ではある。

 例えば、新人営業マンに顧客向けのアポ取り電話のかけ方を教えるとしよう。まずは上司がトークのデモンストレーションをする(やってみせ)、その上で話の組み立て方などを説明する(説いて聞かせて)、そして実践させ(させてみて)、改善ポイントを指摘し(フィードバック)、再度実践とフィードバックを繰り返して仕上げる。そして、実際の仕事の場面でできるかどうか確認する(見届ける)。

 効率よく指導するために、「やってみせ、説いて聞かせる」部分はオンライン教材などを活用するのも手だ。

 このようにやり方を見せて、説明した上で、実際にアポ取り電話をかけさせ、経験を積ませる。ただ、ここで一点、問題が残る。最後の「見届ける」というステップが、テレワーク下だと実現しづらいのだ。

 そこで、次に紹介する「コーチング」が必要になる。