(2)信頼関係を築く
自分なりの信頼関係を築く方法を探りましょう。人としてどのように信頼されるかは、それぞれの持ち味やクライアントが営業担当に求めることによって異なりますが、もともと人間関係を構築する方法として実践していた得意なやり方があったはずです。
まずは、今まで自分はどうやって信頼関係を構築してきたか、振り返ってみてください。その信頼関係の作り方を行動レベルではなく、概念に落とし込んだ上で、オンラインにも置き換えられないか考えてみましょう。
(3)イシューレイジング(課題発掘)
イシューレイジングとは、相手が興味や関心を持った「表面的な事実・事象」と背後にある「真のニーズ」との間に、はしごをかけるように明確化することです。実のところ、イシューレイジングそのもののやり方は、オンラインだろうとオフラインだろうと、変わりません。必要なのは、「質問のスキル」だからです。さまざまな質問を通じて、お客様の本当の課題を導き出せるように、この技術を磨き、オフラインとオンラインに限らずに力を発揮できるようにしましょう。
例えば当社は研修事業を行っていますので、「新たに昇格した管理職に研修を行いたい」という話をいただくことがあります。そのときに、いきなり「いつ実施予定ですか」「当社の研修の特徴は、かくかくしかじかです」といった話に入るのは望ましい方法ではありません。なぜ新任管理職に対しての施策を行いたいのだろうか、といったことに思いをはせ、仮説をぶつけるなどして、真のニーズを探っていきます。「貴社の中期経営計画を踏まえると、管理職への期待はこんなふうに変わりそうですね」といった仮説を提示したり、「新任管理職がどのような思いを持って、どんな動きをしてほしいと思いますか」といった質問をします。こうした過程を経て、研修の狙いをすり合わせたり、場合によっては違う施策を提案したりすることもあります。
テレビ会議では、仕事の目的を尋ねたり、一歩踏み込んだ投げかけがしづらいといった話を聞くこともありますが、仮説と質問によって、真のニーズを探っていきましょう。