新型コロナウイルスの感染拡大防止をきっかけに広がったテレワークですが、オフィス勤務との併用を始めたり、完全にオフィス勤務に戻したりしている職場も増えてきました。多くの人がテレワークのメリットを実感した中で、今後組織にうまく取り入れるには、表面化したさまざまな問題に一日も早く取り組むことが大切です。これまで数多くの企業における組織の問題に向き合ってきた、リクルートマネジメントソリューションズ シニアコンサルタントの武藤久美子さんが、テレワークにまつわる「今・目下」と「これから」のお悩みにお答えしていきます。今回取り上げるのは、「一般社員の方から寄せられた『これから』に関するお悩み」です。
【一般社員のお悩み(1)】
テレワークでも仕事ができる人になるには
どうしたらいいですか
Q.新卒入社5年目の会社員です。テレワークを通じて、「きちんと仕事をしている人」と「仕事をしているふりをしていた人」が見えやすくなってきた気がします。テレワーク下でも「仕事ができる人」になるには、どうしたらいいですか。
テレワーク下で活躍する人の条件に関するご質問ですね。これからテレワークで活躍できる人になるカギは、「セルフマネジメント」と「社外とのコミュニケーション」の2つではないかと考えています。
(1)セルフマネジメント
今回のテレワークを通じて、「セルフマネジメントができる人」と「そうではない人」が明確になってきました。テレワークでは、時間や地理的な制限を超えて働ける環境が整いましたが、そうするとセルフマネジメントが効く人に仕事が集中しがちです。ここでいうセルフマネジメントとは、成果や自身の仕事の提供価値を意識し、自分が一番力を発揮できる状況を理解して、その状況をつくりだせる人を指しています。
では、セルフマネジメントができるようになるには何が大切でしょうか。2つのことを意識していくといいのではないかと思います。