当時、タイ海洋沿岸資源局が発表していた2019年のウミガメ死亡数は23頭。これは過去最多で、レジ袋の廃止などに取り組む必要があると叫ぶ人が増えた。

 タイは国民の94%が仏教徒といわれ、無駄な殺生を嫌う。首都バンコクには日本のように野良犬などを回収する保健所施設があるが殺処分は行われず、生涯、施設で面倒を見ていく。

 そんな国柄であり国民性なので、海洋生物が人間の出す廃棄物で死ぬことに心を痛める人が多く、レジ袋の廃止は歓迎された。

レジ袋が減り
ゴミ袋需要が増加

 東南アジア各国は現在、新型コロナウイルスの感染抑止のため、それぞれが日本と比較してかなり強硬な手段に出ている。タイは今月から規制緩和が始まっているが、外国人の入国はほぼ不可能な状況。同時に、タイ国内では3月下旬の政府による非常事態宣言発出から飲食店や小売店の営業も制限された。

 しかし、いわゆるライフラインは確保され、飲食店もデリバリーとテークアウトは規制対象外だった。そのため、使い捨てのプラスチック容器やビニール袋の需要が高まった。コロナ禍で売り上げが減少する企業が多い中、容器メーカーなどは特需に沸いたようだ。

 タイは日本と同様、スーパーのレジ袋をゴミ袋として使う家庭が多い。レジ袋が廃止されれば別のゴミ袋を手に入れなければならない。

 一部報道によれば、今年4月のバンコクにおけるゴミの量は、コロナで家庭ゴミが増えたこともあり、前年同月比で62%の増加となったという。