情報を取りにいく方法として、電話も重宝しています。オフィスで仕事をしていれば「ちょっといいですか?」と気軽に質問や相談ができますが、テレワークだとなかなか難しいですよね。ですから、相手に確認をしたいとき、電話の方が双方やりとりが効率的だと思う案件については、電話で話をするようにしています。そうすると、相手の反応を聞きながら、正確に仕事を進められます。声のトーンで調子が分かるのもメリットです。
電話やチャットで部下と会話するときに一層注意すべきなのは、意見と事実を分けてコミュニケーションすること。オンラインでは、対面よりも得られる情報が減るので、誤った情報による判断・発信は危険です。メンバーから上がってくる情報が意見なのか、事実なのか。その事実が発生している理由まで考え、適切な情報を扱っていくことが大切になります。
それができて初めて、「相手が理解しやすく」「誤解や不信を生まない」コミュニケーションが可能になっていきます。
伝えていく際には、その場の文脈に依存せずとも伝わる仕組みを工夫した方がよいと思います。オフラインでは、会議の雰囲気などでなんとなく言いたいことが伝わっていましたが、これからは意思決定の背景を書面にして公開しておくなど、コミュニケーションのあり方を大きく変えていく必要があるでしょう。
「テレワークによるタコツボ化」を防ぐ方法
コミュニケーションの方法を工夫することにより、チーム内の情報連携はスムーズにできます。しかし、他チーム、部門全体との情報共有の機会は、どうしても減ってしまうもの。出社していれば、オフィスで会って雰囲気をつかむことができますが、テレワークではそういった機会がありません。全体の中での、チームの位置付け、進捗などが見えなくなり、タコツボ化が進みやすいのがテレワークだと思います。結果として、連帯感が薄まりモチベーション低下につながるリスクも想定しなければなりません。