仕事も、暮らしも、全てが仮想空間にシフトする。アフターコロナの世界に起きる人類の強制進化的な生き方について書いた「仮想空間シフト」を2020年8月に山口周氏との共著で出版した尾原和啓氏と、「ビジネス系インフルエンサー」としてブログやYouTubeで今絶大な支持を集めるマナブ氏による対談を実施。それぞれシンガポールとタイを拠点としつつ、オンラインで働く二人による「オンラインでの生き方」について語っていただきました。(文/平澤元気)
仮想空間シフトの波に
乗り遅れるな
尾原和啓(以下、尾原) マナブさんは今、主に日本向けのブログやYouTubeといったものを軸に活動しつつ、タイに住まれているわけですよね。もうどれくらいになるんですか?
マナブ もう7年ですね。
尾原 7年、というとそういった海外に住んでオンラインで働く、という働き方に関してはかなり先駆けですよね。もちろん、現地で飲食店を開業したり「その場所」で働くために移住される方は昔からおられましたが、海外に住みながらインターネットを使って日本に貢献する働き方というのは、まさに「仮想空間シフト」の中で私たちが書いたものです。そのロールモデルとして、今日は是非そのあたりのお話を聞きたいと思います。
マナブ 仮想空間シフトを今回読ませて頂きましたが、基本的には書いてあること全てに「あ、これは同意だな、これも同意だな」の連続でしたね。
尾原 マナブさんの生き方に近い内容ですよね。
マナブ 特に共感したメッセージとして、アーリーアダプター、すなわちテクノロジーを一番早く取り入れる「最先端」の人間にはなれなくてもいいから、その人たちについていくことで「乗り遅れない」ようにしよう、という話がありましたよね。これについては自分自身も最近ブログやYouTubeで発信している内容なので、その通りだなと感じました。
コロナがもたらした
価値観の強制アップデート
尾原 日本全体ではコロナの影響で、仮想空間上で仕事をするというマナブさんのような働き方が急速に浸透したわけですが、そういった影響は感じられますか?