◆タンパク質
脳のエネルギー源といえばブドウ糖ですが、タンパク質も脳にとって重要な栄養素。タンパク質が不足すると神経伝達物質やホルモンが十分に作られず、中枢性疲労を招いてしまうからです。特に動物性タンパク質に多く含まれる「トリプトファン」というアミノ酸は、先述したセロトニンの材料になるため、肉や魚を意識的に食べましょう。また、鶏むね肉やマグロ、カツオなどに多く含まれる「イミダゾールジペプチド」という成分にも、疲労回復効果があることがわかっています。

◆ビタミンB群
ビタミンB群とは8種類のビタミンの総称で、主にエネルギー代謝にかかわっています。糖質やタンパク質をたくさんとっていても、それらをエネルギーに変えることができなければ疲労を回復できません。そのため、ビタミンB群をとることも大切。なかでも、特にエネルギー代謝とのかかわりが深いものがビタミンB1、B2、B6の3種類です。

ビタミンB1には糖質をエネルギーに変える働きがあり、豚肉に多く含まれます。ビタミンB2は主に脂質の代謝にかかわり、多く含まれるのはレバーやウナギ。それから、ビタミンB6はタンパク質・アミノ酸の代謝にかかわっており、青魚、レバー、バナナなどに多く含まれます。

◆鉄分
鉄分には血液中で酸素を運ぶ役割があるために、鉄分不足も疲労感の原因になります。特に女性は鉄分が不足しやすいため、意識的に鉄分を摂取してほしい。 鉄分を多く含む食品は、レバー、赤身の肉、魚などで、野菜のなかにも鉄分が多いものもありますが、動物性食品の鉄分のほうが吸収率は高いので、やはり肉や魚からとることをおすすめします。また、ビタミンCを含むフルーツや緑黄色野菜を一緒に食べることも大切です。ビタミンCには鉄分の吸収率を高める働きがあるからです。

アクティブレストだけでなく
「パッシブレスト」も大切

 アクティブレストの対義語は「パッシブレスト(Passive Rest/消極的休養)」です。これは、横になって体を休めることや睡眠など、わたしたちがイメージするまさに「休養」を指します。アクティブレストも大切ですが、このパッシブレストも、もちろん大切なものです。

 疲労の回復には、特に睡眠が重要であることは言うまでもないでしょう。でも、睡眠の質は、多くの人がやりがちな生活習慣で簡単に下がってしまいます。その生活習慣とは、たとえば、寝る直前の食事や飲酒、遅い時間のハードなトレーニング、寝る直前までスマホやPCを操作することなどなど……。これらをついやってしまっているという人も多いのではないでしょうか。

 特に今回のコロナ禍によってテレワークをしている人のなかには、以前と比べて生活リズムが乱れてしまい、よい睡眠をとれていないという人もいるでしょう。まずは睡眠の質を下げてしまう生活を見直してしっかりパッシブレストをとり、加えてアクティブレストを意識的に生活に取り込むことができれば、新たな生活様式のなかでも毎日を元気に過ごせるはずです。