一度了承してしまった約束でも
しっかり断ればOK

 食品への異物混入や「有症クレーム(腹痛や下痢嘔吐)」などの緊急性の高いトラブルが起きた時、迅速に対応することを求められる担当者は、このような罠にはまりやすい傾向があります。

 この事例のように、動揺した部下(従業員やパート)が思わず、すぐに対応することを約束してしまうパターンや、担当者自ら、責任感で自宅を訪問してしまうパターンもあります。

 しかし、約束したからといって、必ずしもすぐさま実行しなければならないというのは間違いです。従業員が、怖くて思わず従ってしまった約束は再び電話をかけ直し、丁寧に断ることはできるのです。

 次のような切り返しで、回避することが可能です。

・「部下がすぐに訪問することを約束してしまいましたが、大変申し訳ありません。あいにく、忙しい時間帯ですぐに訪問することはできません」
・「慣れない対応で、思わずすぐに訪問し対応することを約束したようです。申し訳ありません」

 一人でトラブルを解決しようという気概は、部下への思いやりが厚く、責任感が強い男気のある行為のように感じられるかもしれませんが、そのプライドが被害を大きくしてしまいます。

 誠意を見せながらも、「できないことはできない」「無理なことは無理」としっかり伝えましょう。できない無理は無理なのです。