コロナ直撃決算 勝者と敗者#7
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コロナ禍が強烈な追い風となったゲームセクター。「あつ森(あつまれ どうぶつの森)」が旋風を巻き起こしている任天堂はその代表だが、実は決算発表後に最も株高となったのはカプコンだ。特集『コロナ直撃決算 勝者と敗者』(全13回)の#7では、その理由を昨今、ゲーム各社の業績を見る上で注目される「ある指標」から分析した。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)

「週刊ダイヤモンド」2020年9月12日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

「あつ森」旋風の任天堂より
株価が急上昇したカプコン

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響が、業績への強烈な追い風となったのが、ゲームセクターだ。「巣ごもり特需」を取り込み、2021年3月期の第1四半期決算では、空前の好決算の発表が相次いだ。

 まず、世間の耳目を引いたのが任天堂だ。今期の第1四半期決算では、売上高が3581億円と前年同期から倍増、営業利益は同5.3倍(1447億円)、純利益は同6.4倍(1064億円)に膨らんだ。

 発売4年目を迎えた主力の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」は、4~6月で世界販売台数が305万台(前年同期比4割増)に達した。さらにゲームソフトでは、3月に発売した「あつまれ どうぶつの森」の販売が4~6月に国内外で1000万本を超える世界的ヒットを記録し、収益をけん引した。

 ただし、株価の反応で際立ったのはカプコンだ。8月上旬に発表した第1四半期決算では、営業利益が前年同期比39%増の107億円と、通期予想に対する進捗率は既に4割を超えた。決算発表後は、想定を上回る好決算を受け、株価は約2割もの急騰劇を見せた。

 実は、カプコンが任天堂に勝るほどの期待を市場で受けた背景には昨今、ゲーム会社の業績を見る上で大きな注目を集める「ある指標」の存在がある。