政府の押印文化を変えるためには、抵抗勢力である印鑑製造企業に「割増退職金」を払って廃業していただくことが有効だ。(経済評論家 塚崎公義)
100均で買って押すはんこに意味はあるのか…?
政府は、行政文書への押印を極力減らす方針にかじを切ったようだ。もともと押印自体には法的な意味は薄いので、一部の例外を除いて廃止することで行政が効率化されるのであれば、大いに歓迎である。
その流れを受けて、民間の契約にも押印を省略できるようになれば、さらに好ましい。契約は両社が合意すれば成立するわけで、押印は契約の成立要件ではないからである。
そもそも、「三文判を100均ショップで購入して押印する」という行為に意味があるはずがないのだから、もっと早く見直されるべきであったし、今回の見直しが「前例踏襲文化の全般的な見直し」を誘発してくれるならば、これほど素晴らしいことはないだろう。