「爆発的な感染を絶対に防ぎ、国民の命と健康を守ります」――。
首相の菅義偉は10月26日の就任後初の所信表明演説で、新型コロナ対策に全力を挙げる考えを強調した。これに先立って23日に開かれた政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、年末年始の休暇を延長する提言をまとめた。
「年末年始の休暇に加えて、前後でまとまった休暇を取得すること」
具体的には来年1月11日の成人の日まで休みを延ばせというわけだ。休みの取り方によっては17連休も可能だ。記者会見した経済再生担当相の西村康稔は経団連、日本商工会議所、経済同友会の経済3団体を通じて企業に呼び掛ける他、地方自治体にも協力を求める方針を示した。西村は「集中しがちな休暇を分散するのが一番の目的」と説明した。
確かに年末年始は季節性のインフルエンザの流行期とも重なるため、一定の効果が期待できるが、予期せぬところでハレーションが起きた。今や政界全体に影響力を持つ自民党幹事長の二階俊博が強い不快感を示したのである。