家事のクオリティーに留意する
両者が納得する家事を

 ただし気を付けたいのは家事のクオリティーである。雑な家事はパートナーの反感をかえってあおる、という展開が往々にしてあるので、「家事をするほどパートナーの頭髪が逆立つ」といった悲劇だけは避けねばならない。

 筆者は何か修繕が必要になるとすぐガムテープを用いようとし、妻はその仕上がりをひどく嫌がるが、まさしくそれである。家事はこなせばとりあえず片付くが、夫婦のお互いの感情を考慮に入れれば、「相手が納得する家事」が行わることで初めてその夫婦にとってベストな家事となる。
 
 つまり家事に取り組む前に、相手のOKなラインを読み取っておく、またはOKなラインについて同意を得ておく必要がある。「ガムテープはお嫌ですか? では透明なテープはいかがですか?」と尋ねるのは、両者が落としどころを探る作業でもある。こちらはガムテープでもいいと思っているが相手はそうではないらしい、では何なら許されるか。「セメントですか…。それは難しいので、接着剤でいかがですか?」というやり取りを経て「接着剤いいね!」と返事があって、互いが譲り合った結果としての、夫婦が納得のいく家事の形が明らかになる。そしてこの家事を積み重ねることがパートナーからの評価を上げ、独りよがりに陥らない家事貢献度を手にすることができる。
 
 自己評価が高くなりがちかもしれない男性諸氏は、このあたりのことに注意深くありたいものだ。特にガムテープの使用には注意されたい。

2世帯のケースを比較
パートナーの評価を上げる姿勢とは

 Aさん(39歳女性)の世帯は共働きで、家事負担割合は「夫婦で半々」という建前のもと取り決めが行われている。曜日ごとに家事当番を割り振って、双方の負担が一応均等になるように調整されている。
 
 しかしAさんの夫への評価は芳しくない。「夫の家事負担割合はせいぜい3割、心情的には1~2割」と話す。
 
「“保育園の迎え”や“お風呂に入れる”といった、当番として割り当てられているタスクはきちんとやるが、子どもの相手や、ご飯の後子どもの口を拭く、といったことをほとんどやろうとしない。子どももそれを察しているのでパパのところにはあまり行かず『ママ、ママ』となり、私の負担は増える一方。子どもが懐いてくれていることが救いだと思うようにしている。
 
 加えて夫は、ずさんで出しっぱなし脱ぎっぱなしが多く、その尻拭いの積み重ねもストレスになっている」(Aさん)