そして最近では、IT業界のみならず、事業会社でもIT人材を求める動きが高まっている。

「これまで多くの事業会社は自社のシステムなどを、外部のSIerにアウトソーシングしてきた。しかし、ここ5年ほどでデジタルトランスフォーメーション(DX)の流れも急激に高まっており、ITを活用してさらなる発展を目指そうと、自社でIT人材を採る動きが増えている」(福井氏)

 そのほか、新型コロナウイルスによる影響は確かにあるが、リモートワークの増加やセキュリティ強化、ECサイトの構築などの需要は高まっており、採用意欲は衰えていないのがこの業界なのだ。

新卒入社で配属される
4つの職種を紹介

 では実際にIT業界で働く場合、どんな仕事があるのだろうか。ここでは新卒で入社した場合に就く可能性がある4つの仕事を紹介しよう。

 1つ目が、「営業」だ。自社のサービスやソフトウエアを企業や販売店に売る仕事で、顧客のニーズを引き出し、システムやサービスの導入を提案する。

 2つ目が、「ITコンサルタント」。営業が自社システムやサービスの導入を提案した企業に対して、その現状を分析し、ITを使って効率化を実現したり、課題を発見したりして解決する。システムを理解するだけではなく、クライアント企業の経営や事業の課題を理解することが求められる。

 3つ目が、「システムエンジニア」だ。ITコンサルタントが整理した顧客が抱える課題を把握し、解決するためのシステムを設計する。

 そして4つ目が、「プログラマー」。システムエンジニアが作った設計に基づいてプログラミングを行い、実際にシステムを開発していく。