東北新幹線の開業で
青森への日帰りも可能に

 この構図を大きく塗り替えたのが1971年1月に東京~盛岡間で基本計画、同年4月に整備計画が決定し、同年12月に着工した東北新幹線である。

 1982年6月23日に大宮~盛岡間で開業すると、1985年には建設反対運動により工事が遅れていた大宮~上野間が延伸開業。上野~盛岡間を約3時間、連絡特急「はつかり」が盛岡~青森間を約2時間半で結び、上野~青森間は5時間台に短縮され、鉄道で東京から青森への日帰りが可能になったのである。

 その後、1991年に上野~東京間、2002年に盛岡~八戸間、2010年に八戸~新青森間が延伸開業し、東北新幹線は全線開業を果たした。2016年には新青森~新函館北斗間が北海道新幹線として延伸開業し、2030年度には札幌まで到達する予定だ。

 この間、最高速度も向上を続けている。東北新幹線は最高設計速度260km/hで建設されたが、開業当初は最高速度210km/hで運転を開始。1985年の上野乗り入れと同時に最高速度を240km/hに引き上げた。その後、しばらくは最高速度240km/hの時代が続くが、1997年の秋田新幹線開業に合わせて新型車両「E2系」を導入し、宇都宮~盛岡間で最高速度275km/hでの運転を開始した。

 2005年には高速試験車両「E954形(FASTECH 360 S)」を製造し、最高速度360km/hを目指した速度試験を開始。試験結果を踏まえて、2007年7月に最高速度を320km/hに引き上げる方針を決定した。2011年3月のダイヤ改正で新型車両「E5系」の導入と共に最高速度300km/h運転を開始し、2013年3月から宇都宮~盛岡間で国内では最速となる最高速度320km/h運転を開始した。

 現在の最高速度は、東京~大宮間(30.3km)が110km/h、大宮~宇都宮間(79.2km)が275km/h、宇都宮~盛岡間(425.8km)が320km/h、盛岡~新青森間(178.4km)が260km/hだが、さらなる速度向上計画も動き始めている。

 2019年には北海道新幹線の札幌延伸開業を見据え、再び最高速度360km/h化を目標とする高速試験車両「E956形(ALFA-X)」を製造し、仙台~新青森間で最高速度400km/hの走行も含めたさまざまな試験を開始した。

 また、上野~大宮間の埼玉県内の区間で2021年春から130km/h運転を開始し、所要時間を1分程度短縮。2020年10月からおおむね7年程度をかけて、盛岡~新青森間で吸音板の設置や防音壁のかさ上げ、トンネル緩衝工の延伸など地上設備工事を行い、最高速度を現行の260km/hから320km/hに向上させる計画だ。これにより、同区間の所要時間を5分程度短縮できるとしている。