繰り返される企業の「ジェンダー炎上」、組織でリスクの芽を摘む方法SNS炎上をどう防ぐべきなのか Photo:123RF

アツギ、タカラトミーなど、企業のSNS炎上事例が多発している。特に昨今多いのが、企業の出す広告やコンテンツにおけるジェンダー表現が問題視されるケースだ。企業もリスクを十分に認識しているはずなのに、問題が起こってしまう要因はどんなところにあるのか。また、再発防止や予防に向けて、組織として何ができるのだろうか。ジェンダー問題に詳しいジャーナリストの治部れんげ氏に解説してもらった。(構成/ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

アツギ、タカラトミー…
SNS炎上は何が問題だったのか

 炎上事例の問題点を読み解くには、2つポイントがあると思います。1つは、その表現自体が適切かどうか。そしてもう1つは、それが企業や自治体の広告として使うことが適切かどうか、という点です。

 前者に関しては、日本では「表現の自由」が保障されています。自分が好きか嫌いかという意見はもちろんありますが、たいていのことは「表現の自由」の範疇(はんちゅう)におさまるもの、と私自身は考えています。

 一方で、「企業の発信する内容としてその表現が適切かどうか」は、また別の問題です。