米半導体大手インテルが設計し製造したマイクロチップはかつて、ほぼ全てのパソコンやクラウドコンピューティングの中核をなすほど支配的だった。だがここ何年も、競合他社の後塵を拝している。そうしたライバルには無数のスタートアップ企業のみならず、時価総額が数兆ドル規模の企業も含まれており、インテルの牙城を崩すまであと一歩のところまできている。アップルは最近、自社の新型パソコンシリーズMac(マック)へのインテル製チップ搭載を終了すると発表した。自社の設計品に切り替えるという。インテル長年のパートナーであるマイクロソフトも、自社のタブレット端末「サーフェス・プロX」に独自のチップを搭載。グーグルは自社のスマートフォン「ピクセル」にクアルコム製、パソコン「クロームブック」にはインテル製のチップを使用しているが、内製化に取り組んでいるようだ。一方、韓国サムスン電子は20年にわたり独自チップを設計している。ただしインテル、クアルコム両社との提携は続けている。