採用のプロセスは、多様化、分散化していく見通し

 以上をまとめると、来年の就活市場は20年度(21年卒)と同じように、基調としては「買い手市場」で、特に大企業で“厳選採用”が強まると思われる。

 採用スケジュールも、従来のような“前のめり”一色から、大手を中心に一歩引くのではないだろうか。その分、インターンシップを充実させ、質が高く、自社に向いた学生をじっくり選ぼうとする企業が増えるだろう。

 一方、これまで思ったような採用ができていなかった中小企業や学生の人気が低かった業種では、むしろ、これまで以上に前倒しで採用活動を進め、早めに学生と接触して、内々定や内定を出してくる可能性がある。

 採用のスケジュールやプロセスは、ますます多様化し、分散化していくのではないだろうか。

 基本はやはり、3月1日から合同説明会や個別説明会で学生との接触を開始し、ES選考を経ての面接、そして、6月1日から内定を出していくというものだ。

 これと並ぶのがインターンシップ併用型だ。22年卒の大学3年生向けに2020年の夏や秋から比較的短期のインターンシップがすでに実施されている(1日のみの実施の場合はインターンシップの名称は使えなくなった)。参加者の中から一部の優秀な学生には3月前に内々定を出したり、早期に面接を行ったりして、一定程度の優遇をしていくという流れだ。

 また、外資系コンサルやIT系ベンチャーでは、これまで同様、長期有給のインターンシップを行い、「ジョブ型」採用で即戦力の獲得に取り組んでいる。22年卒の就活戦線は、企業ごとの採用活動におけるばらつきが拡大し、“まだら模様”になりそうだ。それだけに、早めの情報収集と横並びではない積極的な行動が求められる。

「息子・娘を入れたい会社2021」から転載
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