高配当・半導体・生成AI超進化!5年後の業界地図#15Photo:takasuu/gettyimages

日経平均株価が高値圏にあるときこそ、守備力を高めるために高配当株の組み入れを検討したい。ただし、配当株投資であっても高い利回りだけで銘柄を選ぶのは危険だ。業績が悪化すれば、減配や無配を余儀なくされる危険性があるからだ。特集『5年後の業界地図2025-2030 序列・年収・就職・株価…』の#15では、アナリスト予想を基に「3期先の配当が増加」して、かつ「当期利益も増える」高配当株を選抜。複数のスクリーニングも実施して、3期先も安定配当が期待できる100銘柄をピックアップした。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

配当と利益の両方が伸びる
高配当株をピックアップ

 日経平均株価が一時4万円を回復、米国ではS&P500種株価指数が史上最高値を更新するなど株式市場に楽観論が広がっている。だが、「好事魔多し」といわれるように、いつパニックが起こるか分からないのが株式相場だ。

 米国株のPER(株価収益率)は割高水準であり、国内では7月末から3月期決算企業の第1四半期決算が始まる。強気一辺倒のポートフォリオは避けた方が無難だろう。

 そこで注目したいのが「配当利回りが高い銘柄」だ。高配当株の場合、日本株全体が調整したときにも配当が下支えするため、下値が堅い傾向があるからだ。

 ただし、配当狙いの投資であっても目先の「利回りの高さ」だけで選ぶのは避けた方がいい。業績悪化により株価が下落し、結果として配当利回りが上昇しているケースが少なくないからだ。

 業績が悪ければ配当を維持することは難しい。最悪の場合、業績低迷が続いて減配を余儀なくされ、株価がさらに下落するリスクがある。

 では、中長期で高配当を享受でき、株価が値下がりしにくい銘柄はどうやって選べばいいのか。ヒントになるのが、アナリストによる将来の配当予想だ。

 今回は3期先のコンセンサス予想(アナリストの業績予想の平均値)がある企業を対象に、3期先の配当が増加し、かつ当期利益も増える銘柄をセレクト。複数のスクリーニングを実施して、足元の配当利回りでランキングを作成した。

 また、ランキングには参考のために3期先の配当予想で算出した「3期先配当利回り」も付けた。今期予想と比較した3期先の当期利益伸び率と併せて確認してほしい。

 次ページでは、「3期先に配当も利益も伸びる高配当株100銘柄」を一気に発表。ランキングには日本を代表する有名株や、NISA(少額投資非課税制度)で人気の銘柄も登場する。全体相場が強気に傾きかけたときこそ、守備力を向上させる意味でも高配当株に注目してみよう。