米ニューヨーク市の交通当局は国土安全保障省とマサチューセッツ工科大学(MIT)と共同で、バスや電車内で新型コロナウイルス感染を抑制する方法を研究する。新型コロナ感染が公共交通機関でどの程度広がるのかは、解明が難しい問題だ。世界の都市では乗客数が減少している。在宅勤務になったり事業が閉鎖されたりしたことが主因だが、ウイルス感染を恐れていることも理由の一つだ。今年の研究や報告では、公共機関でどの程度ウイルスが拡散するかを巡り、相反する結論が導き出されている。一部の研究は、ウイルスなど病原体の感染に関する専門知識を持たないエコノミストや交通専門家が行っている。研究者はさまざまな種類の水性エアロゾルの放出を計画している。6フィート(約1.8メートル)以内にいれば吸い込む可能性がある呼吸器飛沫や、さらに遠くに飛散し、空気中に何時間もとどまる小さな粒子などが含まれる。乗客のいない回送車両で実験する予定だ。通常の走行状態で実施するほか、ドアと窓を開放した状況や、空調や空気清浄フィルターを強化した環境でも実施する。研究はMITのリンカーン研究所が主導する。
地下鉄やバスでもコロナ感染? NYが本格調査へ
来年1月下旬以降に実験開始予定
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