HITACHI
Photo:Bloomberg/gettyimages

2021年、日立製作所の次期社長レースが大詰めを迎える。経団連会長を務める中西宏明会長が敷き、東原敏昭社長が完成させた改革路線を走るのは、新たな「本流」となった日本人のデジタル人材か、初の外国人トップか――。日立についての緊急連載(全3回)の第2回では、日本勢と欧州勢による次期社長の椅子を巡る熾烈な争いを詳報する。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)

>>緊急連載第1回『日立が海外家電事業の主導権喪失、協業失敗なら「本丸」家電売却も』から読む
>>緊急連載第3回『日立御三家を巨額買収した昭和電工、早くも「事業切り売り」の悲惨』〈12月23日水曜日配信予定〉

記事のタイトル、内容は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

本命候補に立ちはだかる
三つの壁「年齢、多様性、鶴の一声」

 かつて日立製作所の社長の要件は、東京大学工学部電気工学科卒業、重電部門、日立工場出身――の三つだった。

 だが、それも今は昔。日立の「保守本流」は全く違うものになっている。

 2009年3月期に7873億円の最終赤字に沈んだ後、まず、社長に就任した川村隆氏が将来を望めない事業の構造改革を進めると同時に「社会イノベーション事業」という新たな方向性を示した。続いて10年に社長のバトンを渡された中西宏明氏がデジタル化のソリューション事業にシフト。ついに、東原敏昭現社長がソリューションの強化と事業の取捨選択を完遂した。

 ITに精通した中西、東原の両氏が社長を務めた10年余りで、日立の本流はすっかりデジタル人材に変わった。この新たな本流が定着するのか、さらなる変革が進められるのか――、次期社長の人選は日立の方向性を決定付けると言っても過言ではない。