ソフトバンクグループと特別買収目的会社(SPAC)は素晴らしいカップルだ。ソフトバンクGは21日、SPACの上場で最大6億0400万ドル(約624億円)を調達する計画を申請した。SPACは事業会社の買収を唯一の目的として設立される上場企業で、設立時に買収の標的が決まっておらず、先に買収原資を調達しておくことからブランクチェックカンパニー(白地小切手会社)とも呼ばれる。ソフトバンクGがもっと早く行動に出なかったことだけが予想外だったといえる。SPACは2020年に最も注目を浴びた資産クラスで、調査会社ディールロジックによると米国では234件の新規株式公開(IPO)があり、調達額は合計810億ドル。昨年は59件だった。明けても暮れても新技術に心を奪われている市場で、投資家は既存概念を打ち砕くような潜在性を持つビジネスに関わる手段としてSPACに群がっている。
ソフトバンクG、SPACブーム便乗の賢明さ
もっと早く行動に出なかったことだけが予想外
有料会員限定
あなたにおすすめ