共働きの増加とともに育児をする父親が増えてきた。こうなると、ママ友と同様、パパ友の付き合いも出てくる。果たして、パパ同士はどのような交流をしているのか。マウンティングやヒエラルキーは存在するのだろうか。(フリーライター 武藤弘樹)
令和におけるパパの役割
パパ友は時代の最先端か?
育児を夫婦で分担する世帯が増えてきた。夫にとって育児は“手伝う”ものではなく、“やって当たり前”のものと考えられるようになりつつある。それにつれて“パパ友”という関係性も、ちまたに生まれ始めた。
昔は地域のおやじたちが集まって飲んで…というケースがあったかと思うが、これはどちらかというとパパ友的ではなく、町内会寄りの集まりであろう(さらに言うなら、その時代は「育児は妻のタスク」という考え方が一般的であった)。こうした地域コミュニティーの結び付きは、都市部を中心に徐々に失われていった。だから今、この令和の時代に、パパ友たちが集まって飲むのは、新たな地域コミュニティーの形にほかならない。
どんな結び付き方であっても、結局は人間関係であるから良い面・悪い面がある。ママ友付き合いの煩わしさを伝える話はよく耳にするが、“パパ友”のそれをあまり聞かないのはやはりパパ友の歴史が浅いことと、パパ友の絶対数がママ友に比べて少ないからであろう。「保育園の送り迎えをして行事にもきちんと参加するが、パパ友は作らない」というパパは実際多い。だから“パパ友”は未発達で、先進的な人間関係であるともいえる。
その“パパ友”内では一体どのような会話や人間関係がつむがれるのか。その実態の一部を垣間見てみたい。