「低収入」に悩む人が最も多いのに
沖縄県が生活満足度1位の背景は?

 今回上位にランクインした都道府県には、生活満足度を上昇させるどのような要因があったのか。具体的に見ていこう。

 1位の沖縄県は、18.8%が「とても満足」、49.6%が「おおむね満足」と回答するなど、生活に満足している人が合計68.4%に上った。こうして生活満足度の点数を前年から5.7ポイントもアップさせた背景には何があるのだろうか。同調査を行ったブランド総合研究所の田中章雄社長は、要因の一つとして「渋滞・混雑」に対する住民の不満が軽減したことを挙げる。

「住民に対して不満や悩みを尋ねた項目で、『渋滞・混雑』を選んだ沖縄県民は前年だと12.3%に上っていたが、今回の調査では8.3%にまで減少した。新型コロナウイルスの影響で観光客が激減したことにより渋滞や混雑が軽減し、沖縄県民のこれらに対する不満が少しは解消されたようだ」(田中社長)

 一方で沖縄県は、他県では生活満足度を大きく下げる要素になっている「低収入・低賃金」に悩む人の多い都道府県で1位となった。これらに悩む沖縄県民の割合は、前年38.9%から48.3%に上昇している。47都道府県平均(35.1%)よりも13.2ポイントも高かった。

「沖縄県は確かに『低収入・低賃金』に悩む人は多いが、収入に依存せずに得られる生活満足度が高いレアな都道府県といえる。例えば、他の都道府県に比べて家賃が安い、食費が抑えられるなど、少ない収入をカバーできる魅力があるのではないか」(田中社長)

鳥取県の生活満足度
45位から5位へ大躍進のワケ

 続いて、2位の福岡県、3位の香川県、4位の石川県に共通しているのが、県庁所在地の「コンパクトシティー」としての魅力が高いことだ。

 それぞれの県庁所在地である福岡市、高松市、金沢市はエリア内の移動だけでなく、新幹線や特急、飛行機などを利用する際の交通の便も非常に優れている。例えば福岡市では地下鉄を使えば、最大の繁華街である天神駅から福岡空港まで12分、博多駅から福岡空港まで6分と好アクセスだ。また、中心市街地はコンパクトで何でも買いそろえられる便利さがありながら、少し離れれば静かな住宅街や農地や海などがあり、自然も豊か。こうした“都会と田舎のいいとこどり”ができる部分も、高評価につながっている。

 5位の鳥取県は前年の45位から大きく順位を上げたが、この背景にはどんなことがあるのか。近年、鳥取県は「とっとりSDGs推進会議」と称して、住民の満足や幸福感を高め、地域の持続性を高めることを目的にした取り組みを積極的に実施。ブランド総合研究所の行った「SDGsへの取り組みの評価が高い都道府県ランキング」でも1位になっている。それに対して田中社長は、同県の評価が上がった背景に、もう一つの別の理由もあるのではないかと語る。

「鳥取県は感染確認数が全国最少、人口比でも最少クラスに抑えるなど、他県と比較しても新型コロナウイルス対策に成功している。これは住民の安全や安心につながり、コロナ禍での生活満足度をアップさせる大きな要因になったと言っていいだろう」

(ダイヤモンド・セレクト編集部 林恭子)

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