普通充電は8~10時間が目安

 日産のリーフやCセグメントくらいまでのEVの標準的な充電時間(普通充電で100%に要する時間)は8時間から10時間だ。

 80kWh以上の大きなバッテリーを搭載する車だと、一晩の自宅充電では十分に回復しない場合がでてくるので、使い勝手が悪くなる。そのためテスラや輸入車は高出力の普通充電用コンセント(ウォールコネクタ)を用意している。国内で広く流通しているEV用屋外コンセントはAC200V 3kWか6kWのものだ。テスラや輸入車を購入するなら、ディーラーが用意する高出力(10~15kW)のウォールコネクタ、屋外コンセントをつけてもらうとよい。いずれの屋外コンセントの場合でも、契約のアンペア数が30A前後の場合は、40Aかそれ以上に変更する必要があるかもしれない(例:200V 10kWなら50A)。

 高出力のコンセントを設置するかどうかは、利用スタイルによる。ディーラーなどの外充電だけで済むならば、屋外コンセントは必要ない。家の中のAC100Vでもゆっくりだが充電できる。

 いずれにせよ、EVを購入するならAC200Vの工事をしてもらうほうがいいだろう。エアコンや大型冷蔵庫用に配線がすでにあるなら、工事費も安く済む。3kWのコンセントだけなら数千円で売っている。

 ショッピングモールやホテルなどにある普通充電器も、基本的な考え方は同じだ。

急速充電を利用する場合のポイント

 急速充電は、国内の場合、チャデモという規格の充電器となる。欧州はCOMBO2という規格でコネクタ形状が異なるが、国内仕様はチャデモ対応にコンバートされている。

 国内に普及しているチャデモ対応の急速充電器は、充電出力が数種類存在する。出力は設置場所(管理者)によってまちまちで20~50kWの幅がある。2020年から90kWの充電器が普及を始めているが、まだ高速道路の主要サービスエリアの一部や日産、ポルシェディーラーの一部にとどまっている。

 テスラは独自規格だが、変換アダプタとNCS対応の充電認証カードを使えば、チャデモ充電も問題ない。ただ、オーナーはテスラ専用のスーパーチャージャーを利用することが多い。バッテリー容量の大きいテスラは、20kWくらいの急速充電器だと30分でもたいした充電ができないからだ。この傾向は大型バッテリーを搭載する輸入車にも当てはまる。

 急速充電器を使う場合、ポイントはまず自分の持っている充電認証カードに対応しているかどうかだ。高速道路や各社ディーラー、公共施設、ショッピングモールに設置されている急速充電器は、複数のカードに対応しているので大きな問題はない。

充電が始まったら見ておきたいポイントは、充電器の表示画面だ。出力電圧と電流、そして充電した電力が表示されるはずだ。充電器の出力は電圧と電流(アンペア)をみれば概算ができるが、本当の仕様まではわからない。充電器は接続先のバッテリーに合わせて出力を調整するからだ。ただし、電圧と電流の数字が高いほど(おおむね80A以上)効率よく充電していると思ってよい。この数字は最初が大きくて、充電が進むほど小さくなっていくが、最初から数値が少ないと、充電器の出力が低く、同じ時間でも充電できる量が限られる。なお、出力電流は、バッテリーの温度、外気温などによっても変わってくる。50kWや90kWという数字はあくまで充電器のスペック上の数値だ。

 最終的にどれくらい充電できたかは、棒グラフの目盛りと充電電力で確認できる。これらを把握しておけば、どの充電器が効率がよいか見極めることができる。急速充電は時間課金なので、覚えておくとよい。