法人同士ではフォーマルギフトを贈る習慣は残っているが、社内では虚礼廃止が進み、社員同士でお中元やお歳暮を贈る習慣がなくなっている例も多い。その結果、個人でのフォーマルギフトの市場縮小につながったという。

「あくまで私の所見ですが、今は個人情報保護の関係で社員の住所も共有されず、年賀状のやりとりも減っています。虚礼廃止以前に、そもそも職場の人の住所がわからないからお歳暮が贈れない、という時代の流れが関係している印象です」

 確かに最近では、それほど親しくない上司や部下に住所を聞いてまで、お中元やお歳暮を贈る人は少数派になりつつある。時代背景など、さまざまな要素が絡み合ううちにフォーマルギフトの市場が縮小していったようだ。

長引くコロナ禍で
ギフト内容に変化

 一方、カジュアルギフトの場合は“ネットを介してギフトを贈る”というニーズの高まりが市場拡大につながっている、と小川氏は分析する。

「特にこの10年ほど、ネットショップやECサイトをはじめとするeコマースの使い方が変化しました。かつてのeコマースは、自分用に商品を購入する“自家需要”が大半でしたが、ネットを使いこなす人が増えるに伴い、ギフトにeコマースを利用する人も増えています。こうした中、ネットのほうがメリットの多いギフトも増えています。たとえば、当社が展開している『ダレスグギフト』は、ギフトを贈りたい相手にLINEやメールでURLを送り、受け取る側が住所を記入するので、住所がわからない人にもギフトが贈れるサービスです。この場合は、圧倒的にネットのほうが使いやすいですよね」

 ほかにも、コンビニやカフェで使える現金相当のQRコードをLINEで贈るデジタルギフトも登場している。ネットの普及によってギフトを贈る方法が多様化し、カジュアルギフトの市場を底上げしているという。