東京男女御三家で唯一、出願者数が増加した桜蔭。密回避のため、受験生の退室時間を6つに色分けして掲示した

終わってみれば、ほぼ前年並みに志願者が集まった2021年首都圏中学入試。コロナ禍で学力の低下も指摘されたが、東京を代表する男女難関校の算数はどのようなものが出題されたのか。実際に解いてみながらその傾向についても考えていきたい。(ダイヤモンド社教育情報)

特徴がはっきりしている御三家の算数問題

 毎年2月1日、東京では男女御三家など難関校の入試が一斉に行われる。今年はZoom開催となったが、主に小5生の親子を対象に出題されたばかりの算数をその日の夕方、その場で解いてみる「わが子が伸びる親の技<スキル>研究会」恒例のイベントがある。

 2021年は東京男女御三家に駒場東邦を加えた7校の算数問題を、石田浩一、春日速水、竹内洋人という、いずれも東大出身の3人の講師が実際に解いた。司会役はこうした難関中学志願者のコースの講師を長年務めてきた中学受験界の第一人者である金廣志先生。まずは金先生による各校の出題傾向の解説から見ていこう。

金廣志(キム・カンジ)
悠遊塾主宰。算数オリンピック大会顧問。中学受験塾「武久鴻志会」、四谷大塚市ヶ谷校舎では桜蔭や女子学院コースも指導。4教科を1人で教えるカリスマ講師。

 東京女子御三家の雙葉から見ていきましょう。いつも問題用紙が3枚あって、1枚目は若干の小問、2・3枚目に大問があります。最初の方は割合平易な問題、後ろの方で規則性を問う問題が出ます。割合の問題が多い学校で、今年もこの学校らしい問題になっています。御三家だからといって、とんでもなく難しい問題ばかりが出るわけではありません。丁寧に問題文を読み、場合分けをすること。慎重に解いて、計算間違いをしないこと。そこで合否が分かれます。

 次に女子学院です。問題自体はそれほど難しくはないけれども、厄介なことに問題数が多い。40分間で20から25問を解かなければいけない。1問に充てられる時間は平均1分半程度で、1問当たり約5点の配点となります。

 問題用紙はやはり3枚ありますが、時間が足りなくて3枚目にたどり着けず、不合格となる受験生が多い。1枚目に出てくる問題が非常に大事な学校です。意外と3枚目にすごく易しい問題があったりもしますので、ぱっと見て解法が思い浮かばない問題は飛ばすのもありです。