高所得者は負担増
今回の確定申告から変わったこと
●給与所得控除が10万円減り、基礎控除38万円が48万円に増額
給与所得控除が減りましたが、基礎控除が増えたため、年収850万円以下の会社員、パート・アルバイトについては、負担は変わりません。一方で、給与所得がない個人事業者にはちょっとだけ有利になりました。
●年収850万円を超える会社員の給与所得控除が195万円に引き下げ
これまで年収850万円超1000万円以下の会社員に関しては、給与所得控除額が「収入金額×10%+120万円」でしたが、195万円に引き下げられました。たとえば、これまでは年収1000万円の場合、1000万円×10%+120万円で220万円だった給与所得控除が195万円になり、課税される所得金額が増えて、納税額が増えてしまいます。
ただし、子育て世代に配慮して23歳未満の扶養家族がいるなどの場合には、所得金額調整控除が適用されます。
なんだかわけがわからないですよね。「お金持ちは負担が増えた」と認識してください。
●合計所得⾦額が2400万円を超える人の基礎控除が引き下げ、2500万円超える人の基礎控除は廃止
こちらもお金持ちの負担が増える改正です。誰でも受けられるはずだった38万円の基礎控除のルールが変更され、所得金額によって制限ができました。
●⻘⾊申告特別控除65万円が55万円に変更
青色申告特別控除は、会社員、パート・アルバイトの方には関係ありません。ぼくのような青色申告の個人事業者に関するものです。特別控除が55万円に減ってしまいましたが、e-Taxで申告をすると65万円に戻ります。
今まで税務署で確定申告をしていた方は、自宅からe-Taxで確定申告をしましょう。密を避ける観点からも、推奨します。