コロナ感染者が増える中、リモートワークの長期化は避けられない情勢だ。ビジネスパーソンも「リモート強者」と「リモート弱者」に二極化しつつある今、あなたは「リモート強者」か? それとも「リモート弱者」か?
そんな時、心強い味方が現れた。
ITビギナーから絶大な信頼を得ている平塚知真子氏だ。
平塚氏は、Googleが授与する資格(Google認定トレーナー/Google Cloud Partner Specialization Education)を2つ保有する国内唯一の女性トレーナー経営者。
初の単著『Google式10Xリモート仕事術──あなたはまだホントのGoogleを知らない』が発売たちまち3刷が決定。日経新聞にも掲載された。
「10%改善するより10倍にするほうがカンタン」というGoogle急成長の秘密「10X(テンエックス)」で成果を10倍にする「10X(テンエックス)・10(テン)アプリ」をフルカラーで初公開。
“日本一のマーケッター”の神田昌典氏(マーケティングの世界的権威ECHO賞・国際審査員)が「全部無料! こんな使い方、あったのか」と大絶賛。曽山哲人氏(サイバーエージェント常務執行役員CHO)が「想像以上に知らない機能があった」、三浦崇典氏(天狼院書店店主)が「Google全70アプリのうち10アプリを使いこなして仕事を劇的に変える解説書。リアルよりも成果を上げる術を伝える“リモート強者”への指南書」というノウハウとはどんなものか。
では、“リモート弱者”が“リモート強者”になる、誰も教えてくれなかった方法を紹介しよう(6回限定公開「リモート効率劇的UP! Google式10X仕事術」動画はこちら)。

スプレッドシート エクセルPhoto: Adobe Stock

質問
 Google スプレッドシート か、Excelか?
 どちらを選ぶべきなんでしょうか?

 会社でスプレッドシートに移行する計画があります。

 長年Excelを使用していたので、正直、自分はかなり戸惑っています。

 過去に作成したファイルも大量に存在します。

 Excelをスプレッドシート に変換してそのまま使えるものでしょうか?

 Google スプレッドシート がExcelより優れている理由を教えてください。

回答
 結論を急がず、まずは目的に応じて両方、使ってみるのはどうでしょう。

 Excelも Google スプレッドシート もどんどん進化して、便利になってきていますよね。

 今では、Excelを Google スプレッドシート に変換して使うだけでなく、Gmail の添付ファイルからダイレクトに編集できるようにもアップデートされています。

添付ファイル

 図のように添付ファイルにマウスを乗せると、[Google スプレッドシート で編集]という鉛筆アイコンが表示され、これをクリックすると、Excel形式で編集ができます。

スプレッドシート

 ファイル名に[.XLSX]とあるようにMicrosoftの表計算ソフト「Excel 2007」およびそれ以降のバージョンで作成されたブックにおいて標準的に用いられる拡張子が表示されています。

 私の意見は、どちらかを強制的に選択するよりも、Excelでないと困る部署はそのままExcelを使い、人やアプリのコラボレーションが必要な部分は スプレッドシート で運用するという方法をオススメしたいです。

 というのも、Excelファイルを互換してもうまく表示できなかったり、関数がそのままでは使えなかったりすることが実際あるからです。表示が崩れたり、文字化けしたりするとストレスがたまります。

 クラウド100%を活かした独自の関数や、他のアプリとの連携こそがスプレッドシートの長所。

 クラウドでの「共有」に慣れ、そのメリットを全員が実感する機会を増やすことが重要です。

 いずれにしても、はじめから一気に変えようとすると、抵抗感は大きくなるかもしれません。

 アプリ連携によるデータの流用や必要なメンバーとの情報共有が、一瞬でできないことにイライラするようになったら、クラウド環境に慣れたことになります。

 そうなってから、全情報を Google アプリ群で連携して使う環境やルールをつくったほうがうまくいきます。ただ混乱を完全に避けることはできませんし、時間もかかります。

 共有や同時編集ができるだけにとどまらない「10X(テンエックス)な可能性」がスプレッドシート には潜在的にあります。

 それは「アプリ連携による情報処理の自動化」です。

 スプレッドシート を使えば、問合せフォーム(Googleフォーム)のデータを自動で出力、保存できます。

 また、セルのデータを参照し、関数で整形しておくと、新しいデータに自動更新されていきます。そのままPDF にしてメール送信することも可能です。

 スプレッドシート独自の関数である「IMPORTRANGE」を使えば、参照したいスプレッドシートのURLと範囲を入力するだけで、ほしい値をすぐに引っ張ってくることができます。

 しかし、「ツールだけ」を導入しても、残念ながら生産性の劇的向上は望めません。

 操作方法がわかったところで、文化やルールも変えなければ、結局のところ、イノベーションは起きません。やはり、使う人たちの「気持ち」がすごく大切です。

 現場の問題がきちんとわかっていて、それを自分たちで解決したい、解決できるはずだ。

 そう思う人たちが、スプレッドシート の特性を理解し、試行錯誤して、初めて生産性を劇的向上する方法を発見できるのです。

 一気に新しい環境に切り替えるとストレスがかかります。

 ましてや、イヤイヤ取り組んで、Excelとどっちがいいかと比べていては、DX(デジタル・トランスフォーメーション)は起きません。

 まずはイノベーションが必要な部署だけ、あるいはマネジャークラスだけ試験的に Google アプリ群を導入し、自分たちの職場でどう活用すればが生産性が劇的向上するか、試すという準備段階が必要です。

 業務がラクになる機能はスプレッドシート に限らず、 Google アプリにはたくさんあります。

 マルチアプリ・マルチユースが Google の真骨頂なのです。

 それらを『Google式10Xリモート仕事術』でたっぷり紹介しました。

 まずは Google の持つ可能性の全体像を本書で、考えてみませんか? よろしければぜひご活用ください(セミナー案内はこちら)。