2回目の接種も
なんとか無事に終わった
2回目の接種の時間は「後でショートメッセージで送る」と言われたが、予想通りそんなものは来なかった。
この国では、担当者ごとに言うことがあまりに違うため、誰を信じればいいのかわからなくなることが多々あるのだ。不安だったので一応、接種所に電話で直接連絡した。
つたないヘブライ語で確認をした内容によれば「2回目の接種者なら、時間指定はないからとにかく来い」ということだったので、一路、接種所に向かった。
幸いにも筆者の確認した内容は正しかったようで、既に黒山の人だかりができている。ユダヤ教の正統派が多い地域ゆえに、特に全身黒ずくめの人たちが多くいた。待ち時間は聖書を読んだり、手をつないで歌を歌っていたり、皆、思い思いに過ごしていた。

1時間ほど待ってから筆者の番がやってきた。パスポートを見せて、簡単な質問に答えて、2回目の接種が始まった。今回も特に痛みも体調不良もなかった(2回目を接種した日の夕方に強い眠気はあった)。
なお、イスラエルではワクチン接種を完了した人は、グリーンパスポートが付与されることになっている。これがあれば、ジムやスイミングプールを利用できて、かつギリシャとキプロス(他の欧州諸国とは現在交渉中とのこと)には隔離なしで出入国ができるようになった。
いろいろと振り回された1カ月だったが、最終的には無事2回のワクチン接種を終えることができほっと胸をなでおろした。
外国人への接種の問題
日本ではどう対処すべきか

今回、さまざまな苦労を経て外国人としてワクチン接種に臨み、近い将来、日本国内に居住するといわれる300万人弱の外国人へのワクチン接種は大きな論点になると予感した。
「そもそも税負担をしていない外国人には受けさせるべきではない」という主張や、「出身国の政府が面倒を見るべきだ」などの意見は、当然、想定される。
ただし、考えてみてほしい。日本全体のコロナ収束を考えるならば外国人への接種体制の構築は必須だと感じる。