『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』が10万部を突破! 本書には東京大学教授の柳川範之氏「著者の知識が圧倒的」独立研究者の山口周氏「この本、とても面白いです」と推薦文を寄せ、ビジネスマンから大学生まで多くの人がSNSで勉強法を公開するなど、話題になっています。
この連載では、著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら

Photo: Adobe Stock

[質問
 読書猿さんがストレッチをやりたいなと思ったらどういうアプローチをされますか?

 ストレッチを習慣にしたいなと思い、ストレッチの本をamazonで検索してみて迷っていた所、
ふと読書猿さんならこういう時どういったアプローチをとられるのか気になりました。

 本屋で中身を確認してから買う。ネットの動画を検索する。図書館に行く。amazonレビューで高評価の本を買う。

 読書猿さんがストレッチをやりたいなと思ったらどういうアプローチをされますか?

「検索ワード」を磨くことから始めます

[読書猿の回答]
 初めてのトピックの場合、まず複数の辞書を横断検索します。ここで表現の揺れやスペルをチェックし検索に使うフレーズを収集します。『独学大全』では「検索語みがき」という技法として紹介しました。

 たとえば「ストレッチ」よりも「ストレッチング」の方がちゃんとした文献が引っかかりそうだ、みたいなことを考えます。ストレッチングと共に使われる言葉、たとえばスタティック(静的)やダイナミック(動的)のようなものも拾っておきます。

 他に共に使われるけれど探しものとは違う分野で使われるものもチェックしておきます。例えば「ハッシュ」は「ストレッチング」とともに使われますが、この2つがでてくるのはパスワードに関する文脈で、目下探したい人間の筋肉相手のストレッチングとは異なります。
(つまり「ハッシュ」「パスワード」を除外ワードにすべきということです)。

 ここまでは検索ワードを磨くプロセス。

 この後は、ストレッチングに関する書籍の目次を集めて、目次マトリクスという一覧表をつくります。

 ストレッチングに関する書物にどんなものがあるのか、どれがより多くのトピックを扱って詳しく、どれが基本的なトピックだけを扱った入門であるか、また関連書がどんなトピックを扱っているかも俯瞰できるので、頻出の関連用語がどれかなども分かります。

 目次マトリクスについて、詳しくは『独学大全』あるいは次の記事をどうぞ。
複数の文献を一望化し横断的読みを実装するコンテンツ・マトリクスという方法

 ここまでやって図書館へ行けば、多少の土地勘のようなものができています。マトリクスに集めたすべての本に出会う訳にはいきませんが、どの本のどこを読めばいいかおおよその見通しは付いているので、この後の作業は速くなります。