人間には状態を恒常するような仕組みがあり、これを「ホメオスタシス」と言います。過度なストレスがかかり続けると「ホメオスタシス」がピンチになるため、それを助けて恒常性を維持します。それが「アロスタシス」という仕組みなのです。

 言い換えると、アロシスタスは、ストレスが原因で起きたホメオスタシスの乱れを安定させる役割を担っています。これまでの研究でも、ストレス下で歯ぎしりをすると、行動的コーピング(対処法)となりストレスが緩和されることが分かっています。

歯ぎしりを解決する
最新方法

 コロナ禍にあり、ニューノーマルが求められる社会生活で、全くストレスのない生活を送ることは難しいでしょう。むしろ無理に歯ぎしりをなくそうとした方が、逆にストレスを加える可能性さえあります。

 これまで歯ぎしり対策として広く使われてきたのが「スプリント療法」です。これは睡眠時に歯の表面に柔らかいプラスチックをかぶせ、負担を和らげる方法です。つまり歯ぎしり自体は治さずに、歯ぎしりによって生じる歯や顎へのダメージを軽くするのが狙いです。

 ただし、口の中に装置を装着する際に違和感があり、慣れるまで時間がかかる人もいます。またスリープパートナーの手前、装着するのを躊躇する人が一定数いるのも事実です。

 装置は軟性のため、時間がたつとすり減るので、定期的に新しくする必要があります。また、この治療は対処療法なので根本的な歯ぎしりの状態は改善できず、咬筋肥大による顔面変形にも効果がありません。