教育のUber Eats化

星:はい、選択肢が複数あるからこそ主体性を養っていくことができる。

「主体性」は、最近の学校や教育プログラムのキャッチフレーズにしばしば見られますね。

でも、確かに具体的にどうやって育むのか、見えなかったりしますね。

子どもに選ばせないですべてをあげる「幕の内弁当型」という比喩はユニークですね。

松田:僕は、今後の日本の教育はUber Eats化してほしいと思っています。街を見て探求し、「これを学びたい」となったときに学べる環境が大切です。

選択できる教育は、公教育の仕組みだけに依存していたら実現できません。

今後は、教育サービスの多様化と、それをどれだけ学校に接続できるか、子どもたちに学ぶための選択権をどう提供できるかがポイントになります。

星:公教育だと、多様性を認める教育、選べる教育は難しいですね。日本に限りませんが、集中型の教育なら、みんなで同じことをできるようにはなります。

でも、それでは多様性やイノベーションを起こす力は育まれません。

真逆なのがアメリカです。

集中型でうまくいかないなら、各地域の自治体に任せて学校を運営していけばいいとした。結果として、多様性はできたけれど格差ができ、良質な教育を受けられる人と受けられない人に二極化されました。

日本のような集中型の均質な公教育がいいのか、アメリカのような多様性があるが格差のある教育がいいのか。

日本の公教育の長所は平均的にレベルの高い教育を受けられることです。

その場合、公教育以外の場で、主体性を育む場を提供していくのが大事です。

目的を絞り、新しい取り組みをしながら、さらによい教育の方向性を追求することが必要ですね。