最近の家賃保証会社の保証方法には、概ね以下のような2種類の支払い方法があります。
(1)賃借人は家主に家賃を支払い、滞納があれば保証会社に連絡をして代位弁済してもらう
(2)賃借人は家賃保証会社に家賃を支払い、家賃保証会社から家主に支払う
内田さんは(2)のパターンでした。通常は銀行からの自動引き落としです。ここで引き落としがされなければ、コンビニ払い等の請求書が来て、滞納者は家賃を振り込むという流れになります。
なぜか内田さんは、自動引き落としを嫌がります。そのためいつもコンビニ払いの用紙を家賃保証会社から送ってもらい、それが届いたら支払うという方法を繰り返していました。
ある時、内田さんはきちんとコンビニで支払ったのに、コンビニ側のタイムラグで支払ったことが家賃保証会社に届かず、家賃保証会社の担当者から督促の電話がかかってきたのです。
曲がったことが大嫌い、筋の通らないことは許さないという内田さん。自分はきちんと支払っているにもかかわらず、督促の電話を受けたことが屈辱で激昂しました。
家賃保証会社の担当者も、支払いが確認されていない以上、督促したことは間違っていた訳ではありません。
「もぉ許せねえ。俺を滞納者呼ばわりしやがって。訴訟でも何でもしやがれ。金輪際、俺は家賃を支払わねえから!」
その督促の電話以降、内田さんは公言通り家賃を払わなくなりました。
後日コンビニでの支払いが確認できると、担当者は内田さんのところに謝罪の電話をしました。ところがよほど腹が立っていたのでしょう。
「俺は今まで人の道を外れたことはねえんだ。こんな屈辱、忘れられねえよ」
内田さんは、担当者の話も聞かずに電話を切ってしまいました。
その後何度も担当者は電話をしましたが、内田さんは出た瞬間に怒鳴って切り、訪問しても会ってもらえず、話ができない状態でした。